首都高周遊プラン
マイマップ:非密の交通手段⑤参照
移動手段として、もしくは運転する楽しみとして使っていた高速道路に「観光」という概念が加わった。
首都高は唯一首都圏を上空から見下ろしながら高速で移動できる交通手段である。
この立地を生かして観光しようというのが首都高周遊プランである。
首都高の料金は入ったICと出たICのみで計算される。
首都高ドライバーズサイトを確認すると要は「距離料金は入ったICと出たICの最短距離で計算される、交通規制による遠回りなどでこの計算距離と異なっていても首都高内であれば最短ルートの料金となる」となっている。
つまりいくら寄り道をしても環状線を何周まわっても料金には関係なく思う存分観光ができるのである。
光る東京を疾走 都心環状線(C1)
おすすめなのが夜の首都高速都心環状線(C1)で、名の通り環状線でぐるぐると周遊できる。
南東の浜崎橋JCTから外回りで進むとすると、まず右前に見えてくるのは東京タワー。
いきなりハイライトであるが、周囲の建物より比べてひときわ明るく他を圧倒する存在感である。
スカイツリー建立後も東京のど真ん中でシンボルとして君臨し続けていることを再認識する。
しばらく進むと少し北へ舵を取ることになるが、六本木周辺の雑踏を眺めることになる。
六本木ヒルズや東京ミッドタウンなど、一つ一つの光は一瞬であるがそれらの光が塊となってこの街のパワーを見せつける。
さらに北上すると皇居下を地下で走行、地上に出たところが千鳥ヶ淵。
ココは是非春の夜桜ライトアップを眺めたいところ、こればかりは一瞬だと寂しいので、ここを終点にして代官前ICで降りても良いかもしれない。
西側へ進路を進めると、一橋、神保町、神田、大手町あたりのオフィス街の夜景を眺めながら進むこととなる。
JRの線路群をオーバーパスすることとなるが、ここで右真横を見ると東京駅の超高層ビル群を眺めることができる。
JR線路群を過ぎてすぐ日本橋の上を通過する。
そう、この道路は日本国道路元標を通る唯一の高速道路なのである。
江戸橋JCTを右手に抜けると道路は半地下になり、銀座あたりの賑わいを下から眺めることとなる。
この半地下をしばらく進むと京橋JCTにて東京高速道路に分岐ができる。
東京高速道路は約2kmの通行料無料の自動車専用の道路であり、首都高速道路の管轄ではないが10分以内に通過すれば首都高の料金にも影響なく無料で通過することができる。
道路下にあるテナント収入を得ているため通行無料という珍しい道路である。
銀座・有楽町・新橋あたりを上から眺めることができるので是非とも乗りたい道である。
汐留JCTで自動的にC1に復帰するようになっており、何事もなかったかのように周遊を続けることができる。
汐留をすぎると芝離宮、浜離宮、竹芝あたりの東京湾近傍のエリアを眺めながら進むと浜崎橋JCTに到着し一周ということになる。湾岸線から帰られる方は是非レインボーブリッジ(11号台場線)を通ってお台場の景色を堪能されてから帰っていただきたい。
湾岸線(B)は首都高速の中では珍しくほとんど片側三車線でゆとりがあり曲がり半径も小さく、高速道路として安心して走れる道である。
西の果ては東関東自動車道から千葉の浦安にて自動的に接続され、お台場を通り、羽田空港の飛行機や巨大立体駐車場群の夜景、川崎、横浜の京浜工業地帯を横断し、ベイブリッジから横浜の夜景を見ながらさらに横浜の湾岸沿いを通り八景島近くの幸浦ICまでの道である。
そのまま横浜横須賀道路に接続されて三浦半島の先まで行くことができるが、首都高速道路の管轄外で別料金なのでお勧めしない。
現在建設中の横浜環状南線(圏央道)が完成すればこのまま藤沢方面に抜け新湘南バイパスへ接続されるようになるが、これも首都高管轄外で別料金なのでお勧めしない。
湾岸線はベイブリッジを降りてすぐ右折して狩場線(K3)に乗り、石川町JCTで横羽線(K1)にて北上して東京方面へ帰るのがおすすめである。
横羽線に乗ると関内桜木町のあたりの半地下ですすみ横浜ランドマークタワーを下から見上げることとなる。
その後みなとみらいの中間あたりで地上に出て夜景を楽しみつつ、横浜駅周辺の雑踏を眺めながら東京に帰っていく景色となる。
ベイブリッジ、みなとみらい、横浜駅という横浜の名称スポットを一気に眺められるので、C1プラン並みの夜景の満足感がある。
また、おすすめなのがベイブリッジに乗る前の大黒ふ頭PA。首都高の中でひときわ大きなPAで、スーパーカーやライダー達がこぞって自分の名車を自慢しに集まってくる。
その様を見ながら、横浜の海風を感じて食事ができる。大黒ふ頭はJCTもあり、かつベイブリッジの直前なので高い道路の位置からぐるぐると何周も回って降りてくるのでこの巨大コンクリート建造物群は圧巻である。